政治のことはまったくもって素人でございますが、若い頃少しだけ暮らしたフランスの大統領選ともなると、やはりそれなりに注目しております。

今回の大統領選、23日に第一回投票が行なわれたのですが、前代未聞の結果・・だそうで。

何が前代未聞かというと、左派も右派も決戦に残らず、極右政党のマダム・ルペンと、中道で政治初心者(?)でありながら経済界の強者、元銀行マンのマクロン氏との戦いになった、、ということで。

この極右のマダム・ルペンは、お父さんのルペン氏の後を次いで、国民戦線の党首になった女性で、別名「フランスのトランプ」とも呼ばれています。
つまり、「移民出ていけ~、フランスはフランス人のためのものだ~」的な考え方です。

私がフランスにいたのは、かれこれ30年近く前になりますが、当時からお父さんのルペン氏は過激ながら、一部の熱狂的な人達に支持をされていたのです。

自由・平等・博愛の理想を掲げているフランスは、以前からどこよりも移民を受け入れ
「フランスで生まれた全ての子供は、フランス人である」
と宣言して、世界に開かれた思想をアピールしてきたのですが、失業問題や治安問題などで移民に対する風当たりもだんだん強くなってきて、最近では若い人達の間にもルペン氏を支持する層が多いようです。

とはいえ、そうした極右政党の党首がフランスの大統領になるということは、衝撃から言えば、例えば(思想は全然違いますが)日本で共産党の総理大臣が誕生する事くらいの「あり得ない感」があります。

アメリカではトランプ大統領が「アメリカファースト」を唱え、
イギリスはEUを離脱し「もともと私達はEUの中でも特別な存在ですから。だって大英帝国なんですからね」と暗に言い、
日本では安倍首相が「強い日本を取り戻す」と躍起になっていらっしゃいます。

そんな中で今回のフランス大統領選の第一回投票。
「おのれ~、フランスだって黙ってられないよ。こうなったらイチカバチカだ!」的な混迷感なのです。

ちなみにフランスは昨今のテロを受けて「緊急事態宣言」が出され、国による武装体制はいまだ続いているのです。国民の精神的な不安も感じます。

世界中が「オレオレ!アタシアタシ!」と自分の守りを主張し、内向きになっている感じですよね。

といういたって常識的な視点もありながら。

実は、私が今回のフランス大統領選で一番フランスらしさを世界にアピールしている!と思ったことは

ヤハリ・・・

大統領候補とそのパートナーでございます。

何といっても印象的なのは、38歳のマクロン氏の妻は24歳年上。高校時代の演劇の先生であったブリジットさんとのロマンス。
年の差婚の中でも、かなりの姉さん女房具合も何のその、その心意気が素敵です。

そういえば、これは現実の話ですが、私がフランスにいた90年頃でも、大学生の息子の同級生と交際しているお母さんとかいましたから・・。
それを、敢えて堂々と公表しているところに、あの国民の自由への情熱、そして徹底した個人主義、はたまた愛というものへの飽くなき探求心を感じたことでございます。30年経っても、日本ではその自由度の足元にも及びません。

一方で、マダム・ルペンは2度の離婚歴があり、現在は事実婚のパートナー(国民戦線の党員)と交際中♡
48歳で子供がいようが政治が忙しかろうが何度離婚歴があろうが、フランス女性なら、まだまだ恋愛相手がいて当然ですわ。
といったところでしょうか。

この辺りが私的には、
「どうだ!!これがフランスだ!」
って感じでアピール性抜群なのでございます。

というのがパートナーシップに見るフランスからの時代の流れですが。
日本人も、少しはこの辺りの枠組み、外していきたいところです。

余談ですがフランスでは、政治家が不倫などの個人的な恋愛問題(犯罪や汚職は別です)で、失脚したりはしません。

かつて国民の父と呼ばれた、故ミッテラン元大統領に隠し子がいたことが報道された時、記者に
「あなたには、隠し子がいましたね」
と言われ
「それが何か?」
と言い返して、終わりになりました。

不倫自体がいい悪いではなく(個人的には私も好きではありませんが)
政治的手腕と、その人のプライバシーはしっかり分けて考える国民性なのですね。

話を戻しますが、今の情勢をもう一つ別の視点で見てみると

国、という単位を 個人 に置き換えてみて、各自が本音を隠しきれなくなっているな~と感じます。

私がセラピーの現場で、「建て前」や「ねばならない」でがんじがらめになっているクライアントに、自分の本音を受け入れ、自分を尊重し、正直に外に出していくことによって本当の自己を表していく

という過程をお伝えする時、そのプロセスにおいては、自分の周囲が荒れる時期がありますから
と、あらかじめお伝えしておきます。

波動というものは正直ですから、それ(本音や抑圧された感情・観念)を隠している時でさえ、オーラにはその情報は顕われているのですが、自分でも気づいていない事が多いのです。

そのフタを開けて一掃し、ある時を境に本当の自分を生きようとするのですから、それは周囲はビックリしたり、本人にもいろんな反応が出てきます。

そんな時を「一時的に自分と周囲が荒れる時期」と表現しています。

今の世界情勢というのは、そんな隠されていた本音や抑圧、さまざまな問題が、この波動性の時代になってことごとく表に出て来ているので、各国がのきなみ幼稚園児なみの勝手さでそれを放出している、というようにも見られます。

けれども、それがより大きな調和のためのプロセスだとするならば、それは短絡的に良いとか悪いとか言えないことでもあると思います。

楽観的すぎると言われようが、このプロセスが全体の世界調和のために何らかの役にたっているのだと思っています。

また、そのようにしていく責任が私たち一人一人にあると思っています。
自分の内なる調和が、他者との調和に顕われます。
そして、実は私たち一人一人が世界のクリエイターであるということ。

リーダーシップというものは、もともと内なる男性性の一要素です。
成熟した内なる男性性の中の、リーダーシップとはどんな姿でしょうか。

周囲のことも受け入れながら、しっかりと尊重した自己を表現し、愛をもって自らを与え、必要な時にはリードしていく、そんな姿ではないでしょうか。

一方未熟な男性性とは?

自分勝手で周りは見えず、気に入らなければ暴力で相手を打ち負かそうとする。戦争ごっこが大好きで、オモチャが買ってもらえないとひっくり返って泣きわめく、そんな小さな男の子の姿でしょう。

どちらにしても、これからの時代に大切なのは、

精神性の成熟

に他ならないと思います。

あるがまま

とは

わがまま勝手な子供のまま

ということではありません。

そうであるならば、わざわざ私たちが、人間界で生きる体験をする意味がどこにあるのでしょうか。

人間界に生きる意味は、人間として成熟するため、人間性を高めるためにあるのだと思います。

高度に進化した現代社会だからこそ必要な、成熟した精神性。

それは、頭で考えたり、学問で習ったりすることよりも
ハートで習うこと、感じて体験し、実践することだと思います。

多様性の時代

まずは 自分と違う生き物である、異性との関係性の中に
枠を外し、成熟していくヒントをみつけるのも良いかもしれませんね。

まだまだ内なる女性性の成熟を学んでいるミュゲでございます。

本当に成熟した女性性は、本当に成熟した男性性がつくる。
本当に成熟した男性性は、本当に成熟した女性性がつくる。

パートナーシップ、おそるべし、です。

そんな事にも思いを馳せた
フランス大統領選 一回目投票のニュースでした。

アメブロも日々更新中!